『億男』
『億男』川村元気著 文春文庫
「お金と幸せな答え」を探す物語です。
弟の借金を背負う事になり、それが元で別居する事になった一男。
そして不意に当たる宝くじ3億円。
3億円!?
不意にって言ってるけど、ホント不意に当たってんの!
それだけでもすごいじゃん?
借金をすぐに返せるし、別居も解消できる。
はい、メデタシメデタシ。
とは、終わりません。
さすがに大金と言う事で、大学時代の親友・九十九(つくも)に相談します。
九十九は凄いです!3億円が端た金になるくらい凄いです!
でも消えます。3億円と共に一男の前から消えます。
これ、小説だからいいけど、普通に窃盗罪だよね。でもそこで警察に行く話ではないです。
探します、九十九を、一男が。(なぜか倒置法)
一男が会うのは3人。九十九がすごい人になった時に一緒にいた人々。
今は九十九と離れている3人が、それぞれのお金の価値観を一男に伝えていく。
3人の価値観を聞き、九十九の事を聞く一男。最後は妻との馴れ初めや復縁についての話があります。
全体としては一つの物語ですが、それぞれの章立てが一つの物語としても読むことができる。
結末は、どうなるかは言わないけど、きっとハッピーエンドなんだと思う。
自分自身のお金に関する認識を少し考え改めることのできる一冊。
そこのあなた、お金欲しいですか?
それをずばっと突き詰められるような物語です。
今年、映画化もされるようですし、普段はあまり映画を見ませんがちょっと気になるので行ってみたいです。